ネズミの婿さがし
ホーチミン市を深夜に発ち、今朝成田に着きました。新幹線に乗って昼前には長岡に帰ってきました。トラブルなく無事帰って来られて一安心です。
ホーチミン近郊のクチ村には、トンネルを掘ってアメリカにゲリラ戦で対抗して堅守した戦場が公開されています。
ジャングルの中には蟻の巣のように無数にトンネルを掘ってあり、総延長は250kmを超えます。
トンネルの入り口は狭く、中は真っ暗で入り組んでおり、体格の大きいアメリカ軍が侵入することは不可能です。僕は平均的なアメリカ人より少し小さいのですが、トンネル穴に入るためには手を上にして肩をすぼめないと入ることができませんでした。
トンネル内部は換気や排水ができるような仕掛けがあって、土木専門家の評価も高いそうです。
途中に破壊されたアメリカ軍の戦車などが、説明付きで展示されています。
実際に仕掛けられたブービートラップ(罠)が展示されています。落とし穴にはまった足を串刺しにしたり、扉を開けると鉄釘が一面に打ち付けられている板がぶつかってきます。
ブービートラップが使用されているイラストが飾ってあるのですが、モデルはアメリカ軍です。
アジア人はアメリカに対してルサンチマンを抱いていますので、アメリカ軍がやられているのを見て溜飲を下げているのでしょうが、アメリカ人がこれを見てどう思うのでしょうか。
途中で実際に戦闘で使われた小銃を試射できる射撃場があります。欧米系の人種に人気があります。
ターゲットの絵は象やキリンです。真偽のほどは分かりませんが、ずっと以前のターゲットはアメリカ軍人のイラストだったそうです。
「射撃場がありますよ。試射してみますか。」
「おぉそれはイイ。やってみるよ。」
「一発1ドルです。どうぞ。」
銃を構えるとターゲットは同胞のアメリカ白人です。その時のアメリカ人の反応を見てみたいです。
アメリカは世界最強の国家ですが、ベトナムはそのアメリカに勝った国です。
クチトンネルの展示には、ベトナム人の矜持があちこちに感じられました。