片貝花火2007(1)


花火の図鑑
イベントがあると大抵飲んでしまい、そのままエントリーを書けなくなってしまうことが多いので、今回から後追いで書き出すことにしました。


さて、今年も片貝祭りに行ってきました。

毎年、義父が取ってくれた桟敷席で贅沢に見物していたのですが、義弟が年初から転勤になってしまったので、義父から『客が少なくなったから、来年からやめようかと考えている。』と言われてしまいました。

せっかくなので、今年は9/9,10の両日を見物することにしました。

初日である9/9は学生の時からの友人が2人やってきました。

1人は今回が片貝デビューなのですが、もう1人はすっかり気に入ってしまい、通算で5回、最近は3年連続で来ています。


片貝祭りは、田舎の小さな町で伝統行事として奉納花火を打ち上げます。

以前NHKの連続ドラマに登場したことがあり、それ以来一段と観光客が来るようになりましたが、地元の祭りという基本姿勢は変わっていません。


花火を上げる主体は個人です。嬉しいこと悲しいこと、人生の節目に神社へ奉納する花火を打ち上げます。


産まれて上げ、入学卒業で上げ、成人で上げ、就職で上げ、厄年で上げ、還暦で上げ、死んで上げ、年忌で上げ。


艶のある悲しげな女性の声による奉納の言葉が味わい深いです。


『○○町、○○様奉納。祝、初孫○○誕生。大きく育て。尺、尺でございます。』


『○○町、○○様ならびに○○町、○○様奉納。父○○、7回忌、追善供養。天国のお爺ちゃん、見てますか?○○も中学生になりました。7回忌、追善供養、尺玉2発同時打ち上げでございます。』


メインとなるのは、厄年や還暦の方々がお金を出し合って上げる、大スターマインです。

9日は成人と還暦で上げます。成人の前途洋洋たる若者らしい元気溢れる屋台と奉納花火。還暦の人生経験を積んだ渋い屋台と奉納花火。その2つがまた対照的で、味わい深いです。

還暦の方々が上げる花火のアナウンスには『物故同級生、追善供養』の言葉が入ります。

早世した友を偲び、同級生で上げる花火は、同級生の遺族や近所の方々にも故人を偲ばせ、何よりの供養となるでしょう。




自分自身、まだまだ人生を楽しむ気でいっぱいなのですが、他界したあとには追善供養で奉納花火を打ち上げて欲しいなぁと思います。