ヒストリエ

ヒストリエ 4 (4) (アフタヌーンKC)
気の合う知人に勧められて「ヒストリエ」を読む。

作者の岩明均さんは、寄生獣で有名になった漫画家ですが、歴史物も面白い作品を出しています。

一読。良いです。

場所はギリシャアレキサンダー大王が登場する直前の時代です。

主人公エウメネスは、アテネの植民地である都市国家で裕福な家庭の次男として育てられました。

知恵と知識は衆に秀でており拳闘にも才能を発揮します。ところが実は...。


主人公は、史実では後にアレクサンダー大王に書記官として仕え、戦場の指揮にも才能を発揮したとのことです。

逆境に置かれても、決してあきらめず、知恵を使って運命を切り開いていくエウメネスが素晴らしいです。


岩明さんの絵は、ちょっと堅いと思うのですが、表現力は半端無いです。

マンガにしては意外なほど、モノローグが少なく、感情を表明する台詞もありません。

ちょっとした目の動き、伏した目をちょっと上げる、それだけでエウメネスの決心を表したり、エウメネスの勇気と献身に対して村人が寄せる理解と感謝の感情を表現したりしています。

僕はマンガを読む際は、あまり絵を鑑賞したりはしないのですが、岩明さんの絵は別格だというのは良く分かります。

5巻目が楽しみになりました。勧めてくれた知人に感謝です。